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Salesforce技術ブログ(要注意!!TLS 1.0 の無効化に伴う Data Loader バッチの注意点)

みなさんご機嫌よう!マルシェ丸岡です。

「知らなかった」では済まされない、突然バッチ処理が動かなくなる可能性がある内容です。

Data Loaderをインストールしたまま、しばらく最新化していない方は特に注意が必要です。

ナレッジにもある通り、2017年3月4日(土) 午前09:30(太平洋標準時)(17:30 UTC)をもって、
TLS1.0暗号化プロトコルを用いた通信は、Salesforceでは無効化されてしまいます。
https://help.salesforce.com/apex/HTViewSolution?id=000221207&language=ja

※※※※※2017/02/17更新※※※※※
TLS1.0無効化のスケジュールについて、既にSalesforce社からお知らせのメールが届いていると思いますが、
2017年7月22日(土)へと変更になりました!
多少の猶予はありますが、対応は是非ともお早めに!!
※※※※※※※※※※※※※※※※※※

この対応により、Salesforce提供のクライアントアプリケーション、Data Loader にも影響が及びます。
具体的には、Data Loader 36.0.0より前のバージョンでは、一切の機能が利用できなくなります
旧バージョンでは、TLS1.0以降の暗号化プロトコルに対応していない為です。
https://help.salesforce.com/apex/HTViewSolution?id=000232307&language=ja

Dataloader36_Main

Data Loader を活用している場合には、早めのバージョンアップ実施をお勧めします。

また、さらなる影響として、36.0.0より前のバージョンで構築した Data Loader バッチについても、
TLS1.0 無効化と同時に、一切動作しなくなってしまいます。
ここでは、Windows バッチファイルを用いて構築された、Data Loader バッチの最新化について記載します。

 

1.Data Loader の最新化を実施する

バッチが参照している Data Loader のバージョンを確認しましょう。
「.bat」ファイルをテキストエディタで開き、下記のような記述がある行を探しましょう。


call C:DataLoaderJavabinjava.exe -cp C:DataLoader*

次に、上記太字で表しているフォルダパスを開きましょう。
バージョンが判断できるファイルは「dataloader-XX.X.X-uber.jar」ファイルです。
「XX.X.X」の部分がバージョンの数字になっていますので、「36.0.0」以降のバージョンであればOKです。
「36.0.0」より古いバージョンだった場合には、最新の Data Loader をインストールし、
最新の「dataloader-XX.X.X-uber.jar」が格納されているフォルダパスに書き換えましょう。
※もし、「CLIq」を用いて生成されたバッチであれば、「DLPATH」変数を変更すればOKです。

↓この Data Loader は「dataloader-33.0.0-uber.jar」、古くて使えなくなっちゃいます…
DataLoader_oldFolder

↓この Data Loader は「dataloader-36.0.0-uber.jar」、これなら大丈夫!
DataLoader_newFolder

 

2.Java の最新化を実施する

Javaの最新化については必須ではありませんが、念のため最新化しておきましょう。

まずはJavaの公式サイトから最新のJREをインストールしてください。
このとき、インストール先のフォルダパスはメモ等に控えておきましょう。

「.bat」ファイルから、下記のような記述がある行を探しましょう。


call C:DataLoaderJavabinjava.exe -cp C:DataLoader*

上記太字で表しているフォルダパスを、
控えておいたJREインストール先のフォルダパスに書き換えましょう。

こんな感じです。


call C:Program Files (x86)Javajre1.8.0_101binjava.exe -cp C:DataLoader*

 

3.process-conf.xml を修正する

最後に「process-conf.xml」ファイルの修正です。

「.bat」ファイルから、下記のような記述がある行を探しましょう


-Dsalesforce.config.dir=C:DataLoadercliq_processAccountExportconfig

次に、上記太字で表しているフォルダパスを開き、
格納されている「pricess-conf.xml」ファイルをテキストエディタで編集します。

編集対象となるパラメータは「sfdc.endpoint」です。


<entry key="sfdc.endpoint" value="https://login.salesforce.com/services/Soap/u/33.0"/>

上記太字で表している、APIバージョンを「36.0」に書き換えましょう。

 

4.最後に

現在、すべてのサンドボックス環境でTLS1.0暗号化プロトコルが無効化されています。
Data Loader の通信に限らず、Salesforceからのアウトバウンド通信、Salesforceへのインバウンド通信を
利用している、若しくは利用しようとしているといった場合には、
本番環境では動いているから!と油断せずに、サンドボックス環境での検証を念入りに実施することをお勧めします。

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