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トータル・ソフトウェア株式会社

分散した営業情報を統合し「データで動く組織」へ。開発会社同士だからこそ生まれた技術的共感が支える営業改革

トータル・ソフトウェア株式会社様

「営業体制自体がガラッと変わりました。 Salesforceを中心に案件や数字を見る組織へと移行できたのは、 日本システムデザインの伴走があったからだと感じています。 技術者同士だからこそ通じ合える部分があり、 単なるベンダーではなく技術的なパートナーとして支えていただいています。」
取締役
経営企画部長 窪田 太作さん(写真右)

栄養管理・カロリー計算ソフトを提供するトータル・ソフトウェア株式会社では、新SaaS立ち上げを契機に営業情報の分散と二重入力という課題に直面した。 Excel、グループウェア、基幹システムに散らばる情報、同じ内容の繰り返し入力、そして「あの案件はどうなっているのか」と聞いても答えられない状況。 老舗企業が45年目のタイミングで、SFA活用の知見ゼロから営業改革に踏み出した。 日本システムデザインは、経営トップ同士の繋がりと開発会社同士の技術的共感を起点に、設計から運用定着、さらにAI活用まで伴走支援を続けている。 データドリブンな組織への変革を支えたパートナーシップの実態に迫る。

【日本システムデザインを選んだ理由】

  • 経営トップ同士の繋がりと、地元鹿児島に拠点を持つ安心感
  • 関東で多数の企業支援で培ったノウハウを地方企業にも活かせる体制
  • SFA活用の知見がない状態から、設計段階で伴走してくれる姿勢
  • 開発会社同士だからこその技術的対話と、設計思想の共有
  • 相談しやすい関係性と、丁寧な資料作成

【Salesforce伴走・開発支援サービスの導入効果】

  • 分散していた営業情報をSalesforceへ集約し、一元管理を実現
  • リード・案件・見積・売上を可視化し、組織全体で進捗把握が可能に
  • 二重入力を削減し、1案件あたり27分の作業時間短縮(月13.5時間削減)
  • 営業会議がSalesforce中心に変わり、数値ベースの戦術検討が日常化
  • 売上前期比115%を達成し、成長基盤を確立

    トータル・ソフトウェアについて

    ―― はじめに、貴社の事業についてお聞かせください。

     

    当社は創業47期、1979年設立で、病院や介護施設、保育園などに向けて栄養管理やカロリー計算を行う業務支援ソフトを開発・提供しています。主力製品である「メディカロリー」「プロカロリー」などカロリーシリーズは約35年にわたり改良を重ねてきた実績があり、全国7,600件以上の導入実績があります。

     

    現在はクラウド型SaaS「Flemeal(フレミール)」を立ち上げ、これを起点とした事業拡大にも取り組んでいます。

     

    ―― 新サービス立ち上げが改革のきっかけだったのですね。

     

    窪田: クラウドニーズの高まりに加え、既存パッケージで使用していたフレームワークの老朽化もあり、コロナ前から準備を進めていました。コロナ禍で販売パートナー経由の売上が急減する中、早く新製品をリリースしたいという焦りと葛藤の中、コロナ明けにようやくリリースできました。

     

    新しい事業と合わせて、営業体制も根本から見直す必要が出てきました。

    課題は複数のシステムに散らばった営業データ

    ―― Salesforce導入前、営業はどのような状況だったのでしょうか。

     

    窪田: 2021年当時、営業情報はイベント対応履歴、スケジュール、資料請求、見積、売上などが、Excel、グループウェア、基幹システムに分散していました。同じような情報をそれぞれに入力しており、二重入力が頻繁に発生していたんです。

     

    しかも個人裁量での入力だったため、コピペする人もいればしない人もいる。情報のバージョン違いが発生してしまっていました。

     

    情報が可視化されていなかったため、案件管理は個人に依存していました。「あの案件はどうなっているのか」と尋ねても「担当ではないので分かりません」といったやり取りが起きることもありました。見積内容や、資料請求から売上につながった顧客数も、すぐに把握できる状態ではありませんでした。

     

    山田: 裏側のシステム面でも課題がありました。データが分散していたため、必要な情報を確認するだけでも時間がかかっていました。営業から要望が来ても、どこを見ればいいのか探すところから始まる状態でした。

    機能ではなく、「蓄積されたノウハウ」が決め手

    ―― SFAツールの選定はどのように進めましたか?

     

    窪田: コロナで売上が大幅に下がった中で、営業のやり方を根本から見直す必要が急務になりました。インサイドセールスとフィールドセールスを同時に回せるように営業力を強化して売上向上を目指す、と。

     

    複数のSFAツールを比較検討しました。機能面ではどのツールも似たり寄ったりだったんです。最終的な決め手となったのは、Salesforceに蓄積されたノウハウの豊富さでした。

     

    営業活動に関する知見やベストプラクティス、ドキュメントが充実していました。当社にはSFAを活用してきた経験がありませんでしたから、ツールの機能だけでなく、その使い方まで学べる環境があることに大きな魅力を感じました。

     

    価格は決して安くありませんでしたが、企業として長く成長していくためには必要不可欠な変化だと捉え、導入を決断しました。

    同じ地元・鹿児島に根を張る企業という安心感

    ―― 導入パートナーとして、日本システムデザインを選ばれた経緯は?

     

    窪田: Salesforceの営業担当に相談して、いくつか構築会社を推薦していただきました。その中で一番心強いなと思ったのが、地元鹿児島に拠点がある会社だったこと、そして弊社の会長と日本システムデザインの梅北社長が知人だったこともありますね。

     

    鹿児島の他の会社にも日本システムデザインの評価も聞いてみたのですが、「すごく親身に対応してくれる」という声がとても多かったのが印象的です。

     

    山田: 私は開発部門の立場ですが、日本システムデザインとは開発会社同士ということもあり、技術者の視点で共感できる部分が多くありました。

     

    システム構成や設計思想についても会話が成立しやすく、単なるベンダーではなく技術的なパートナーとして伴走していただいている感覚があります。

     

    ―― 地元企業であることのメリットは具体的にどう感じましたか?

     

    窪田: トップ同士が知り合いということで、何かあればすぐ相談できる安心感がありました。それは地元同士だからこそだと思います。

     

    一方で、日本システムデザインは関東でも多くの企業を支援されています。地元企業の安心感と、関東で多数の企業支援で培ったノウハウの両方を活かせる。これは地方企業にとって非常に大きな価値でした。地元企業だけなら、導入事例の基盤が限られますが、関東の事例も含めて提案いただけるのは本当にありがたかったです。

    「慣れる期間」を設けた段階的導入

    ―― 導入プロセスはどのように進んだのでしょうか?

     

    窪田: ちょうどコロナの時期だったので、Web会議で打ち合わせを重ねました。私も当時東京にいて、テレワーク状態でずっと進めていきました。

     

    どの情報を集約すべきか、どのような運用にするべきかについて、Salesforceの担当と日本システムデザインと議論を重ねながら整理していきました。自社だけでは判断が難しい部分も多く、客観的な視点で方向性を示していただけたことは大きかったですね。

     

    構築は2021年9月から開始し、10月に初期稼働しました。ただ、最初の半年は「とにかく慣れる期間」と位置づけました。

     

    山田: 最初から完璧を目指すのではなく、まず使ってみて、「この入力の仕方は面倒くさい」と感じたら調整する。そうやって活動そのものを見直していきました。

     

    窪田: もし最初から全部一元化しようとしていたら、難しかったと思います。欲張らず、まず入力してもらう、慣れてもらうことに集中しました。

     

    2022年4月から本格稼働として、営業で使うものをすべてSalesforceに集約しました。リード・案件・見積・売上まで一括で管理できる体制が整いました。

     

    ―― 営業メンバーの抵抗はありませんでしたか?

     

    窪田: 逆に「Excelやいろんなシステムに分かれていたものを何とかしてほしい」という希望の方が強かったんです。どこに入れればいいのか分からない、何度も同じ情報を入力するのが面倒だと。1ヶ所にまとめられるだけでも業務が楽になると、現場も理解していました。

    1案件27分の削減、売上115%を達成

    ―― 導入後、どのような変化がありましたか?

     

    窪田: まず、営業会議がSalesforceを中心に案件や進捗を確認するようになりました。以前は個々の案件を議事録にベタ書きしていましたが、今はレポートのリンクを貼るだけ。営業活動がデータベースを軸に進むようになりました。

    定量的な効果も測定しました。1案件あたりの作業時間が約40分から約13分に短縮されました。案件作成、見積作成、請求書作成を統一化したことで、月平均30件として月13.5時間の削減です。

    また、営業フォロー回数が2.4回から5.2回に向上しました。案件のフェーズを見直し、定型化することでフォローアップがしやすくなりました。部門間の確認作業も4回から2回に削減されました。

    結果として、売上は前期比115%を達成しました。

    山田: 開発側から見ても大きな変化です。必要な情報にすぐアクセスでき、次の施策を検討しやすくなりました。基盤が整ったことで、組織としての動き方が変わったと感じています。

    設計思想を共有できる関係性

    ―― 開発会社同士だからこその良さを感じた場面はありますか?

     

    山田: 最初はSalesforceにとっつきにくさを感じていました。「これしたいのに、なんでこんな回りくどい設定が必要なんだろう」と思うこともありました。権限設定も複雑で、試行錯誤の連続でした。

     

    そんな時、日本システムデザインの担当者に相談すると、技術者としての視点で「こういう方法があります」と具体的な選択肢を提示してくれました。フローの使い方を教えてもらった後は、自分でカスタマイズして活用していく。そういう協業スタイルが当社に合っていると感じています。

     

    窪田: 技術者同士だから、会話の中で「ちょっと考えさせてください」という間があっても、お互い理解し合えるんです。営業だったらずっと喋っていますが、技術者特有の思考の間を共有できる。そういうシンパシーを感じます。

     

    日本システムデザインは技術者の集団という印象が強いです。マニュアルを見ても、こだわりを感じる。スクリーンショットに矢印を丁寧に入れて、「ここをクリックしてください」と。後から見てもわかりやすい資料を作ってくださるんです。

     

    山田: 打ち合わせごとに質問をシートに分けて整理してくださって、最終的に何十枚もの資料になりました。忘れたときに見直せるので、本当に助かっています。

    窪田: 相談レベルの内容でも迅速に対応していただける関係性は、本当にありがたいです。

     

    山田: どこにその機能があるのか自分で探すとなかなか見つけられないんですが、相談すればすぐに返ってくる。そのスピード感が助かっています。

    AIワークショップを通じて、全社的な意識改革

    ―― AIワークショップも開催されたとうかがいました。

     

    窪田: 私が判断して社員を招集し、日本システムデザインが進行を担う形で実施しました。開発、サポート、営業、経理など各部署から8名ほどが参加し、日本システムデザインからは3、4名来ていただきました。

    正直、始まる前は「何をするんだろう」という戸惑いがありました。AIというもの自体、社内で活用することを考える前のことでしたので。

    でも、ワークショップを通じて、自社の業務プロセスを見直す良い機会になりました。直接AIを使わない部署にとっても学びがあり、社内の意識改革につながったと感じています。

    山田:開発部門はもともとテクノロジーに近い立場ではありますが、それでも「AIとは何か」という根本的な理解が十分だったとは言えません。こうした機会を得たことで理解が一段深まりました。

    単なるツール導入にとどまらず、組織の意識改革まで支援していただいた点は非常に大きかったと感じています。

    基幹システム一元化とAI活用を目指して

    ―― 今後の展望について教えてください。

     

    窪田: 現在、AgentforceやData Cloudの活用も進めており、レポート作成やデータ抽出をAIが支援するなど、変化が見え始めています。

     

    実は、Salesforce導入のきっかけには、将来的に基幹システムも含めた一元化という構想がありました。基幹システムを作ったのは私自身で、20数年前に入社して最初に取り組んだのがそのシステムでした。ずっと改良を重ねてきましたが、限界を感じていたんです。

     

    新しいFlemealというSaaSサービスも始まり、請求や経理のことを考えると、もう新しい仕組み、トレンドに強い仕組みに変えていかないと時代に合わない。その構想も含めてSFAツールを探していて、Salesforceがその可能性を見せてくれたことも、選定理由の一つです。

     

    実際にSalesforceを触ってみて、日本システムデザインと相談しながら「できそうだね」という感覚を持てたことが大きかった。できれば2、3年をめどに、基幹システムも含めた一元化を構築したいと考えています。

     

    山田: そのためには、いろんな所にある情報をまず一元管理する。その土台を固めていくところからだと思っています。

     

    開発会社同士だからこそ技術的な議論がしやすく、日本システムデザインに丸投げするのではなく相談しながら内製化を進めていける。この協業スタイルが当社に合っていると感じています。

     

    窪田: 今後も日本システムデザインに相談しながら、AI活用を含めた次のステップを具体化していきたいと考えています。

     

    ――本日は貴重なお話をありがとうございました!

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