Salesforce プラットフォーム API バージョン 21.0 から 30.0 の廃止 ; Summer’25 リリース更新

Salesforce Summer’25 リリースに関する情報をお届けします。
対象エディション
この変更は以下のエディションに適用されます。
Sandbox組織やスクラッチ組織を含む、API対応のすべての組織に影響します。
- Professional (APIアクセス有効)
- Enterprise
- Performance
- Unlimited
- Developer
概要
SalesforcePlatformAPIバージョン21.0から30.0の廃止がSummer’25に延期され、廃止後は対象のAPIバージョンはサポートが対象外となり、Summer’25以降利用できなくなります。
影響
Summer’23に予定されていた、SalesforcePlatformAPIバージョン21.0から30.0の廃止がSummer’25に延期されました。
廃止後、以下のAPIバージョンはサポート対象外となり、Summer’25以降は利用できなくなります。
対象のAPIバージョンを使用しているアプリケーションは中断され、リクエストは失敗し、エンドポイントが無効化されていることを示すエラーメッセージが表示されます。
対象のAPIバージョン
- バルクAPI:21.0、22.0、23.0、24.0、25.0、26.0、27.0、28.0、29.0、30.0
- SOAP API:21.0、22.0、23.0、24.0、25.0、26.0、27.0、28.0、29.0、30.0
- REST API:v21.0、v22.0、v23.0、v24.0、v25.0、v26.0、v27.0、v28.0、v29.0、v30.0
影響のある製品など
- データローダー
- WebServiceConnector
- AJAXToolkitを介して行われるAPIコールが埋め込まれたVisualforceページ、カスタムボタン、Sコントロール
- SForceOfficeToolkitCOMインターフェースを介して行われるAPIコール
- Force.com Toolkit for PHP
- アウトバウンドメッセージによって生成されたペイロードから呼び出されたSOAP API
- 最新ではないAPIバージョンを使用している接続アプリケーション
エラーメッセージの例
- バルクAPI:「410:GONE」
- SOAP API:「500:UNSUPPORTED_API_VERSION」
- REST API:「400:InvalidVersion」
調査方法
廃止されるAPIを使用しているアプリケーションは以下の手順で特定できます。
-
SalesforceCLIを利用し、EventLogFileオブジェクトに対してSOQLクエリを実行し、イベントログファイルを入手します。
sf data query -q "SELECT Id, LogFile, EventType, CreatedDate FROM EventLogFile WHERE EventType IN ('ApiTotalUsage')" -o {your-username}
-
各結果で、クエリ結果のエンドポイントにRESTAPI要求を実行し、イベントログデータを取得します。
/services/data/v58.0/sobjects/EventLogFile/0AT3i000005vXpWGAU/LogFile
- レスポンスボディをアプリケーションに張り付けます。
- 各CSVファイルでエンドポイントへの要求に使用されているAPIバージョンが30以前であるかどうかを確認します。
-
バージョン30.0以前を使用するインテグレーションとクライアントについては、イベントログデータの主要項目で提供されるヒントに従って、従来のAPIコールのソースを特定します。
CLIENT_NAME, CONNECTED_APP_ID, ENTITY_NAME, USER_ID
上記の確認方法の他にSalesforce Event Log File Browserを使った方法などがあります。
「設定」>「セキュリティ」>「イベントモニタリング」>「イベントログブラウザー」に移動し、過去24時間のイベントログファイルをCSVファイルとしてダウンロードすると、APIイベントを確認できます。
対応方法
全てのアプリケーションを現在のAPIバージョンで動作するように、修正またはアップグレードします。
具体的に以下のような対応方法があります。
- データローダーは、バージョンアップされた最新版をインストールし直す。
- サポートされている API を反映するように、connection.js ファイルへの JavaScript 参照のパスのバージョン参照を更新する。(例:/soap/ajax/58.0/connection.js)
- 代替アプリケーションのインストールを検討する。
以下のサイト等でその他詳細な対応方法を確認できます。
また、これらのAPIバージョンの廃止を強制的に適用することができます。
「設定」>「リリース更新」>「SalesforceプラットフォームAPIバージョン21.0から30.0の廃止」から、「開始する」をクリックすることで、強制的に適用することができます。
廃止の強制を無効にする際は、「テスト実行を無効化する」をクリックします。
参考サイトURL
- Salesforce プラットフォーム API バージョン 21.0 から 30.0 の廃止 (リリース更新)
- Salesforce Platform API バージョン 21.0 ~ 30.0 の廃止
- Salesforce Platform API バージョン 21.0 ~ 30.0 の廃止(Salesforce サクセスナビ)