ICU ロケール形式の有効 ; Summer’25 リリース更新

Salesforce Summer’25 リリースに関する情報をお届けします。
対象エディション
この変更は、LightningExperience、SalesforceClassic、およびDatabase.comを除くすべてのエディションのSalesforceモバイルアプリケーションのすべてのバージョンに適用されます。
概要
まだICUロケール形式に切り替えていない、Apexクラス、Apexトリガー、VisualforceページがAPIバージョン45以上を使用している組織は、OracleのJavaDevelopmentKit(JDK)ロケール形式がInternationalComponentsforUnicode(ICU)ロケール形式へ変更され、世界のICU準拠アプリケーションと統合できるようになります。
ロケールとは、日付、時刻、通貨、住所、名前、数値、週の開始曜日の形式を制御するものです。
影響
Summer’25では、まだICUロケール形式に切り替えていない、かつApexクラス、Apexトリガー、およびVisualforceページでAPIバージョン45以上を使用している組織でこの更新は有効になります。
※Winter ’20以降に作成されたSalesforce組織では、ICUロケール形式がデフォルトで有効になっています。
※まだICUロケール形式に切り替えていない、かつバージョンが45未満のApexクラス、Apexトリガー、Visualforceページが組織に含まれている場合、ロケール形式はICUに変更されません。
この場合、引き続きJDKロケール形式が使用されますが、SalesforceはICUロケール形式への変更を推奨しています。自動適用がされなかった場合も手動でバージョンが足りているもののみバージョンアップできます。
自動適用がされなかった場合メールが通知されます。
調査方法
組織でICUまたはJDKのロケール形式が使用されているかどうかは、以下の方法で確認できます。
- 「設定」>「クイック検索」>「組織情報」と入力する。
- 「組織情報」ページで「ロケール形式」項目を確認する。
Winter’20より前に作成された組織では、監査証跡を用いてICUロケール形式に変更したかどうかを確認することもできます。
インスタンスのメジャーリリースアップグレードの日付は、以下の方法で確認できます。
- TrustStatus(https://status.salesforce.com/)にアクセスします。
- インスタンスを検索し、メンテナンスタブをクリックします。
対応方法
JDKからICUロケール形式への移行は次のような手順で行います。
- 組織が使用している現在のロケールを確認し、どのような影響を受けるかを確認します。
- Apexクラス、Apexトリガー、Visualforceページのバージョンを45.0以上へバージョンアップします。
- 新しいバージョンでもパッケージやカスタムコードが動作するよう、コードを修正し、テストします。
- ICUロケール形式へ変更し、動作を確認します。
組織が使用している現在のロケールを確認し、どのような影響を受けるかを確認します。
開発コンソールなどで「SELECT toLabel(LocaleSidKey) LocaleName, LocaleSidKey, Count(id) UserCount FROM User where IsActive=true GROUP BY LocaleSidKey」を実行します。
以下のサイトで組織のロケールへの影響を確認します。
JDK と ICU ロケール形式の相違点
Apexクラス、Apexトリガー、Visualforceページのバージョンを45.0以上へバージョンアップします。
「設定」>「Apexクラス」もしくは「Apexトリガー」もしくは「Visualforceページ」と検索し、それぞれのページで現在のバージョンを確認します。
現在のバージョンが45.0未満のリソースがあれば、「編集」>「バージョン設定」からAPIバージョンを45.0以上へ変更します。
新しいバージョンでもパッケージやカスタムコードが動作するよう、コードを修正し、テストします。
テストでは、以下のような観点が挙げられます
- パッケージプロバイダーに問合せ、パッケージがICUロケール形式と互換性があるかの確認
- 標準メソッドなどを使用した、ロケールに依存しないメソッド作成
- month()などの組み込みメソッドを使用した、日付などの抽出
- データの送受信時や処理時の、ロケールに依存しない形式の仕様
ICUロケール形式へ変更し、動作を確認します。
以下の方法で、この更新を手動で行うことができます。
- 「設定」>「クイック検索」>「リリース更新」と入力する。
- 「ICUロケール形式を有効化」のリリース更新で、「開始」をクリックします。
- 「ステップバイステップガイドに従って、この変更の影響を理解して最小限に抑える」セクションで、「テスト実行を有効化」をクリックします。
また、ICUロケール形式が有効になった後、JDKロケール形式へ戻したい場合は、以下の手順で、更新を無効にすることができます。
(SalesforceはICUロケール形式への変更を推奨しています。)
- 「設定」>「ユーザインターフェース」から、「en_CA の ICU 形式を有効にする」チェックボックスをオフにする。
-
「設定」>「リリース更新」から、「テスト実行を無効化する」を押下する。
参考サイトURL
- ICUロケール形式を有効にする(リリース更新)
- ICUロケール形式の有効化
- ICUロケール形式の設定有効化について
- カスタムコードおよびロケール形式の変更
- JDK ロケール形式の廃止と ICU ロケール形式の有効化リリース更新
- 組織が ICU または JDK ロケール形式を使用しているかどうかを確認する
- ICUロケール形式を採用する
- JDK と ICU ロケール形式の違い