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デジタルマーケティングブログ:【第二話】マーケティングに関わる「単なるメンバー」が「売上げを高めるチーム」に変わるまでのロードマップ

弊社がご提供している、MOMサービス「トランジット」の特徴は、作業の「鋳型」への流し込みと、その状況の逐次「可視化」だ。

そしてこれら作業は「ヒト」によって行われる。だから「作業」を無機質なものとして見てはいけない。完璧にビルドされた信頼感あるチームのもと「鋳型作業」が動けば、組織に計り知れないマーケティング効果をもたらす。これがトランジットの主張だ。

この記事では、この「チームビルドがなされていく状況の逐次可視化」ついて、その方法論を紐解くことにする。

 

新しいマーケティングツールが次々に登場し、マーケターは多くの事ができるようになった。ただし選択肢は増えたがマーケターがラクになったかというと、必ずしもそうではない。

多くの事ができるになったものの、自らやらなければならない事もふえてきている。特にデジタルマーケティングの領域において「営業をサポート」したり営業に適切な「リードを渡す」ため、ヒトの手で行わなければならないことがある。

それが「顧客とのコミュニケーション」をデザインすること。顧客との筋の通った仮説シナリオをコンテンツへと落とし込む一連の作業のことだ。これを着実に行えば大きな成果が目の前に見えているのだ。MOMで緻密なオペレーションを実践していこう。

明日から、あなたが責任者です

マーケティング・オペレーションというと何となく「まあ、こんなものかな。」といったイメージを浮かべやすい。

ところが、「明日から、あなたがプロジェクトを率いてやって下さい」という立場になったらどうだろう。業務の流れについては「大まかには想像できる」ものの、今、自分の組織内でやろうとすると結構手こずるのではないだろうか。

特に「誰が」、「いつ」、「どのようにして」、「何をする」という「作業の鋳型」の準備にかなり手こずることが予想される。

この「手こずり」について、トランジットでは業務フローの「鋳型」並びにその鋳型を動かす「原動力」の2つが両輪となっていることが原因と考えている。

前者が自社の作業工程の足場を確立させるもの。この「鋳型」だけで良さそうなのだが、実はこれでは不十分なのだ。それは何か。それが「チームビルディング」なのである。

確かに作業をするわけだから、「作業用の足場」業務フローの「鋳型」をつくることは必要だ。マーケティング・コンテンツの企画原案から書き起こし、デザインディレクション、納品管理、MA格納・設定に至るまでの一貫した工程がきちんと整備されている事は「業務」を回すためには不可欠だからだ。

しかし、これらの工程はそこにいるメンバーの「モチベーション」から成り立っていることを忘れてはならない。

どうして、「とにかくチームビルディング」なのか。

それは「関係者と友好関係を築くと、うまくいくから」
チームビルドを強調する理由は、たったこれだけだ。では一体なぜ、「うまくいく」必要があるのだろうか。

デジタルマーケティングは自社のサービス・製品に対する深い洞察が必要だ。
一見すると小さなアイデアだが、それが時として営業が顧客を説得するにあたり有効なキーワードとなり得る。そして、そのネタは現場が持っていることが多い。こういった重要なアイデアの吸い上げ。それが「うまくいく」ために、関係者と友好な関係を築かなければならない。これが理由だ。

このようにチームの協力によって現場からの有効な意見が吸い上げられなくなれば、いくら工程を確立したところで、効果は半減していく。

共通の目的や目標を共有する「チームビルディング」によって初めて業務がスムーズに回る効果が得られることを肝に銘じよう。
「工程(鋳型)の確立」とチームビルディング実現のための「逐次可視化」マネジメント、ここでもトランジットの両輪が必要ということがわかるだろう。

目に見えて何が変わるのか。

チームビルディングによって組織の集中力というべきものが身につき、また集中力によって作業が高速化していく。この一連の作業の高速化は何をもたらすだろうか。

1:打率の上昇

そもそもマーケティングにおいては、コンテンツ(資産)が「当たる」とか「外れる」という議論を抜きに語ることはできない。

これを単純な確率の問題として捉えてみよう。「ある1つの商品に対して考えられる「マーケティング施策」が10通りあり、そのうち1つが『あたる』」としよう。すると1つ目の施策は「同様に確からしい」ため90%の確率で外してしまう。=マーケティングはうまくいかない。しかし、もし3通りの施策を実施した場合、「全てがハズレ」てしまう確率は、72.9%にまで下げられる。

このとき、3つの施策が全てあたる確率を考慮すれば、少なくとも一つの施策があたる打率は、2割7分9厘にまで上昇する。もし3施策を5施策へと増やせば、打率は4割6分8厘を超えて上昇していくのだ。

この真理を拒む理由はない。ところが、

「ウチのやり方(施策)は、変えないで、このままいきます!」
「キャンペーンのたびにランディングページをコピーできれば十分ですので。」
という企業も多い。

このように思う事は、もちろん自由だ。
だが、さまざまな他の施策を試す事で『あたる確率を上げる』事は可能なのだ。

そのための手段が、MOMによる「作業高速化」
やらない手はない。これが1点目だ。

2:慣れによる精度向上

次に精度の向上について。

PDCAの「回転数」を確保できればひとまず安心だ。これによって一連の作業への「慣れ」が生じる。「慣れ」が生じると、メンバーに気持ちの余裕が生じる。余裕が生じれば、制作途中で「もしかして、これが『あたる』のでは?」といった、「カン」が冴えるようになってくる。

これは上記でいう「10回に1回は当たる」というあたる確率を上げるこそすれ、下げるようなことには決してならない。

かくして「打率」が加速度的に上昇していく。

まとめ(なにが変わるか)

「作業の鋳型を作り、そこに流し込む。そして慣れてきたら速度を速める。」
→「打率がアップ(良質化)する」

これら2つの相乗的な効果として、マーケティング資産が良質化する。ここがポイントだ。

かくしてMOMを通じマーケティング資産の品質は、飛躍的に向上していく。

Q: ここで新たな疑問が湧きだす

チームビルドするために、なんらかの「モチベーション」が必要だと思うのですが?

 

モチベーションアップの方法:「すぐに効く薬」はない

ご推察の通り、自社のチームをモチベートさせなければ、チームビルディングはうまく完成しない。そして、モチベートさせる「万能」の方法論は存在しない。

しかしモチベーションアップについて、幾つかの方法は存在している。これらを自社に合わせて組み合わせていく必要があるだろう。

これらモチベーションの向上施策については第3弾の記事にて「ABC(Activity Based Costing)を用いた管理会計施策」として詳しく述べることとする。

 

チームビルドがなされていく状況を逐次可視化・マネジメントしていく

十分にモチベートされた組織において、オペレーションを回すことができたら、MOMによって行うのは「チームビルディングの状況を可視化」すること。

その前に、そもそもMOMとはどんなプロセスでデータを計測するのか、俯瞰してみることにしよう。

<MOMのプロセス>
    1.  1.用意された業務フロー(鋳型)に沿って作業し、作業データを計測する

 

    1.  2.データの加工を行い、作業マネジメントに必要な計数を見える化する

 

    1.  3.時間が見える化するため(各人の単価が把握できれば)コスト計算を見える化する

 

    1.  4.コストパフォーマンスを見ながら「内製か外注か」の等の選択を行える

 

単語が示す通り、MOMは「鋳型に沿った作業」の「データを取る行為」だ。
つまり、1が「鋳型」で行う作業そのものであり、2〜4がオペレーション改善のための取り出したいデータだ、ということとなる。
そして、いま「チームビルディングが確立する様子」を示す、取り出したいデータは、次の通りだ。

取り出すデータ1:PDCAを回しているかをみる

一番目は、「チームビルディングの状況を見える化」するため一定期間ごと(ここでは1ヶ月)のPDCA作業の総時間をメジャー(測定)したデータだ。

【一ヶ月のPDCA全ての作業の時間を足し合わせた「述べ時間」】

取り出すデータ2:自主的なアイデアを出しているかをみる

二番目は、「チームビルディングの状況を見える化」するため一定期間ごと(ここでは1ヶ月)の「自発的な」発案率を計算している。
社内内部の誰かが自ら気づき、「発案」した件数が全体に占める率だ。

【うち、現場からのアイデアを評価し、掛け目とする】

さいごに「掛け合わせる」

さいごに、それら2つを掛け合わせた数値をメジャーする。

【これを縦軸の数値、時間を横軸でグラフ化】

すると、時系列で次のようなグラフが完成していく。

【チームビルディング確立状況推移グラフ】

上図は、計測期間1年程度の結果データだ。徐々に内部からの発案率が上がって、チームビルディングが完成したことで、さらに議論が活発化し、PDCA作業が進んでいく様子が見ることができる。

本記事では、チームビルディングに焦点を当てて取得したデータの推移をることで、その「構築されていく様子」が可視化できることがわかった。

MOMで実施する「マーケティング資産づくりのオペレーション」は、ホワイトカラーの業務で効率的に行うことができる作業の最たる例だ。
「オペレーションをメジャーする」ことで議論を活発化させ、マーケティングオペレーションを円滑に進めていこう。

第三弾をお楽しみに。

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